女性の性的興奮が高まると膣の入口側3分の1が収縮し、子宮側3分の2に空間ができることを、バルーン現象といいます。膣奥にできる空間のことを専門用語で″オーガズミック・プラットフォーム″ということもあるとおり、バルーン現象は、女性がオーガズムに達した証拠とされています。この現象が話題にのぼると必ずといっていいほど「膣に空洞ができると、挿入したペニスは気持ちよくないのでは?」と質問されます。これに答える前に、まずはなぜバルーン現象が起きるのかを考えてみましょう。
膣にできる空間は、射精された精液を溜めておくためのものなのです。女性はオーガズムに達すると、子宮がぐっと立ち上がります。
これがスポイトのようになって、空間に溜まった精液を吸い上げるのです。女性のオーガズムも、それにともなって起きるバルーン現象も、もともとは妊娠のために組み込まれたシステムであるということが、よくわかりますね。
とはいえ、これは女性が「妊娠したいから、セックスの途中で膣の奥に空間を作ろう」と意識して起こせるものではありませんし、オーガズムの最中に「いま膣の奥に空間ができている!」という自覚もありません。どれほどの大きさの空間なのかは明らかになっていませんが、男性が一度に放出する精液の量はわずか2~3cc。これを溜めておく程度のスペースでいいのですから、ペニスの先端が「あれ?スカスカになっている」と感じるほどの空間ではないでしよう。それでも気になるのなら、男性は浅い位置でピストン運動をするといいでしよう。膣の入口側3分の1はオーガズムによってギュッと締まっているのですから。
女性がイくと膣の奥が空洞になるバルーン現象とは?